今、MANGA=マンガは近代美術や現代美術と並び、オークションのカテゴリーの一つになっているのをご存じですか?
2018年5月5日、手塚治虫の『鉄腕アトム』の原画がパリでオークションにかけられ、26万9400ユーロ(当時のレートで約3,500万円!)の高値で落札されました。
このように、浮世絵が海外に流出し高額取引されていると同様、現代のマンガ原画も同じように取引されています。
この貴重なまんが原画の保存につとめている美術館が秋田県にあります。
それは、横手市増田まんが美術館です。
ここに来ると、有名なアニメやマンガの原画を間近で見ることができます。
清潔な施設と親切なスタッフの対応も魅力の一つ。
美術館とは言っても、ファミリーで行ける気軽な美術館でので、これであなたも横手市増田まんが美術館のとりこになることでしょう。
(注意:グッズやカフェで浪費しないように)
1、横手市増田まんが美術館とはどんな場所?
横手市増田まんが美術館は、国内でも珍しいマンガ原画の保存に特化した美術館です。
『釣りキチ三平』の作者、今は亡き矢口高雄氏の偉業を偉業を記念してオープンしました。
最近は、まんがの原画を45万枚以上収蔵している美術館としても有名です。
館内に入ると漫画の世界に迷い込んだような装飾で、大人も子どもも楽しめる美術館です。
まんが美術館の展示内容と安心ポイント
美術館って静かに鑑賞してないと怒られるのでは?
何をおっしゃる、いぶりがんこさん
騒ぎすぎは困りますが、お客様に子連れが多いのも特徴です。安心してください。
著名な漫画家さんの原画や無料で読み放題の漫画読書スペースは、ゆっくりソファーでくつろげます。
まんがの美術館ですから、まんがの原画には魅力的な主人公が描かれています。
展示されている原画は、赤塚不二夫、さくらももこ、松本零士、矢口高雄など、魅力的な主人公を描く作家さんによるもの。
どちらかというと、大人が夢中になってしまうかもしれませんが、漫画キャラクターはこどもだって、興味や喜びを持って見ることができますよ。
※注意事項:原画は撮影不可です。
入館料が無料でまんが読み放題も嬉しいですが、施設内の設備や装飾もまんがやアニメに合わせたデザインになっているところも見逃せません。
↑実はこれ、まんがのセリフがソファーになっています。
グッズ販売やカフェも併設
ミュージアムショップでは、複製原画など、まんが美術館でしか手に入らないオリジナルグッズや、まんがのキャラクターグッズでいっぱいです。
つい大人買いしないように気をつけましょう。(大人買いしたのは私です)
ショップの壁もみてください。
高い天井を活かした様々なまんがのコマ割りは、圧巻です。
また、マンガカフェの壁やテーブルには、まんがの有名なセリフが書いてあります。
壁のセリフは、特別展をしているまんがによって毎回変わるので、行くたびに楽しみです。
メニューは期間によって毎回変わりますが、通常メニューにお子様カレーもあります。
お子様カレーは、甘口で地元の増田りんごジュースがつきます。
増田りんごジュースは、お砂糖を使わないりんごの甘さだけのおいしいジュースでイチオシです。
そのほかのパスタやオムライスなどは、シェア用の食器を店員さんに頼めばOKです。
カフェのスタッフは親切でとても対応がよかったので、気軽に声をかけてください。
ソファー席もありました。
3人以上や子連れの方は、ここならゆっくりできますね。
周辺の飲食店は蔵の町
横手市増田まんが美術館のひとつ向こうの道路は、増田の蔵が並ぶ観光名所です。
飲食店がいくつかあります。蔵の町を楽しむのもいいかもしれません。
特別イベントやワークショップ
時期によっては特別展を催しています。
横手市増田まんが美術館は、原画を堪能できるだけではなく、特別展が開かれるとそのテーマに沿った装飾になるのも見どころです。
カフェの壁に貼ってある吹き出しが、特別展のセリフに変わったり、エレベーターの扉に特別展のキャラクターが描かれたりします。
特別展は有料ですが、未就学児は無料になります。
また、子供たちがまんがを描く体験ができるワークショップも人気です。
ここから未来の漫画家が誕生するかもしれません。
失われつつある原画の貴重性
実はまんがの原画は今、大変な危機に瀕しています。
このままでは、大切な原画が浮世絵のように海外に流出する恐れもあります。
また、2021年11月にマンナビが行ったアンケートによると、漫画家の9割がデジタルで制作しています。
将来はアナログなまんが原画はなくなってしまうかもしれません。
貴重なまんが原画の魅力を私たちの記憶に残しましょう。
2,知っておきたい情報
入場料や営業時間など基本情報
・開館時間
10:00~18:00(入館は17:30まで)
カフェは 10:00~16:00(入館は15:30まで)
・休館日
第3火曜日(祝日の場合は翌日)
・入館料
無料(特別企画展は有料)
※授乳室あり
横手市増田まんが美術館へのアクセス方法
正直に言いますと、電車を使うとアクセスの悪いところにあるのが残念な点です。
十文字駅からバスが紹介されていますが、本数はないので、車で行く方法をおすすめします。
マイカーかレンタカーでナビを使いましょう。
十文字駅からタクシーで移動するなら、片道1400円くらいです。
まとめ
横手市増田まんが美術館は、赤ちゃんからお年寄りまで楽しめる美術館です。
なによりも、施設スタッフが親切で対応よかったのが印象的でした。
ぜひ、まんが原画の魅力に触れてみてください。