自由に捕らわれる。


こんにちは。おんぷ♪です。 皆さんは読書は好きですか?

私は好きで、何冊か本を読んできた中でお気に入りの小説があります。
今回はオススメといった形で、一冊ご紹介したいと思います。


大人気ボカロPであるカンザキイオリさんが書いた小説「自由に捕らわれる。」


私のざっくりとした感想は、物語がしっかりまとまっていて、どこか共感もできました。

あらすじを簡単にご説明します。

高校生の姿夜(すがや)が、親友・琥太郎(こたろう)の遺体を発見したことから始まる青春サスペンス。姿夜は先輩の美生心(みおこ)と共に、琥太郎の死の真相について調査を進め、琥太郎やその家族の隠された闇、そして衝撃の真実に直面します。

単なるミステリーではなく、琥太郎の死の謎を追う過程で、主人公の姿夜が自らを縛る「自由」の正体と向き合い、本当の意味での「自立」と「自由」を獲得していく魂の成長物語。

登場人物について

主人公の姿夜は、内向的で、物事を自分の意思で決めることがとても苦手な少年です。

誰かに指示されないと不安になり、どう動けばいいのか分からなくなる——そんな彼にとって、「自由」はむしろ恐怖そのものでした。

そんな姿夜にとって、琥太郎は“光”のような存在でした。

横断歩道の渡り方や、リュックを左肩から通すといった些細なことまで、琥太郎は姿夜に多くを教え、姿夜はそれを律義に守って生活していました。

「自由」を嫌っていた姿夜にとって、琥太郎と過ごす日々は、安心できる“拠り所”だったのだと思います。

しかし、生前の琥太郎は姿夜に対してこう言います。

『自由にやりなさい』

その言葉を耳にした瞬間、姿夜は深く傷つき、「裏切られた」と感じてしまうのです。

光だったはずの存在が、琥太郎の死とともに“呪い”のように心に重くのしかかっていく——

この複雑な感情の変化こそが、物語の大きなテーマの一つでもあります。

この小説を読むのにぴったりな人!

① 感情移入できる物語が好きな人

「自由って何だろう?」「自分の気持ちってどう扱えばいいの?」
そんなふうに、自分の内面と向き合っている人に深く響く作品です。
日常のモヤモヤ、人間関係の悩み、心の揺らぎを抱えている方に、特におすすめしたいです。

② 現代的テーマに興味がある人

自由、自立、アイデンティティ、そして他者との距離感——
現代の若者が抱える“心の問題”を真正面から描いた作品です。 自己肯定感、生きづらさ、孤独…こうしたテーマに関心がある人には、胸に刺さるシーンが必ず見つかるはずです。

小説と楽曲のつながり

この小説の原点は、2018年にカンザキイオリさんが発表したVOCALOID楽曲「自由に捕らわれる。」です。小説を読む前、あるいは読んだ後にも、ぜひこの楽曲を聴いてください。

2024年に発表された楽曲、「あんたは死んだ」もこの小説をモデルに作られた楽曲です。
小説を読んだ後に聴くと、残された姿夜の心情が痛いほど強く表れていてとても感動しました。

2曲ともカンザキイオリさん自身がセルフカバーした動画もあるのでお見逃しなく。


一部だけ歌詞もご紹介。

「自由に捕らわれる」
好きなものも嫌いなものも、
もう誰かが決めてはくれない
これから僕らは自由に捕らわれる。

「あんたは死んだ」
あんたこそ僕の全てだったんだ
僕の愛も友情も金も地位も名誉も
幸福も不幸も起源は
あんただけだ


刊行にあたり筆者は…

カンザキイオリさんは「自由というものを漠然と、誰もが心の隅で渇望しているように思います。しかし、誰かのために、何かのために、自分以外の何かを思った瞬間、自分の感情だけを優先して動けなくなります。愛がある限り、獣にはなれないし、自由になんてなれないのです。それはとても辛いことである一方、私たちが人間であるという証拠ではないでしょうか?この作品が、何かに捕らわれながらも、それと向き合って強く生きている人たちの心に寄り添い、少しでもそれぞれの人生の選択を手助けできたらと、願っています。」とコメントを残しています。

最後に

いかがでしたでしょうか。
「自由に捕らわれる。」は、単なる青春ミステリーではなく、私たち一人ひとりが抱える
“自由”や“自分らしさ”への葛藤を、優しくも鋭く描き出した作品です。

読後には、自分の考え方や人との向き合い方を少し見つめ直したくなる——
そんなきっかけを与えてくれる作品だと感じました。

読む人の年齢や状況によって、感じ方が大きく変わる作品だと思います。
ちょっと立ち止まりたいとき、自分の気持ちが分からなくなったときに読むと、
静かに心に寄り添ってくれます。気になった方は、ぜひ一度手に取ってみてください。
それでは。