【VOICEVOX動画】牧畜、乳加工の地理と世界史【第三章(終)】

コンセプトと前書き

 動画最終章は、発酵の科学も含め、チーズ作りを掘り下げます。
今回は学びながらの動画制作でしたが、次回の動画の企画に繋がるように製作しました。
物質が代謝される時、それが直接燃えるのではなく、全ての代謝・生命活動は、
酵素がなければ始まらないと言えます。

 タンパク質からなる酵素は一種の分子を分解、または、
2種類もしくは複数種の分子を化合させ、自身は変化しないという特徴を持ちます。
微生物は繁殖しますが、その為には栄養と環境が必要な一方、
酵素は、酵素と基質(作用するもの)さえ残っていれば、反応が継続し、
一定環境において酵素は安定して残り続けるという特徴があります。

 他、チーズや発酵食品で働く微生物や発酵の仕組み、「リンバーガー」の余談である、
サイレント映画時代の反戦映画について掘り下げます。

食料の保存から生まれた発酵技術

 人類は古来(新石器時代頃)より腐敗し易い食品を塩漬けにするという、
簡易的な保存技術を身に付けましたが、このような高塩性の環境で生育する微生物は、
ヒトに対して病原性を発揮する事がまずない
と言えます。
血液の塩分濃度は0.9%、海水で3.5%程度で、塩分濃度が15%を超えるとほとんどの
微生物は生育出来ず
、自然界ではほぼ有り得ない塩分濃度を人為的に再現する事により、
上手く棲み分けていると考えられます。

参考:日本の伝統 発酵の科学(講談社) / 著者:中島 春紫

 一方、植物性乳酸菌は、梅干し、漬け物、キムチなどで使われるように耐塩性があり、
干物にしなくても低温環境で日持ちします。
私事ですが、「キムチの素」でキュウリの薄切りをキムチ漬けにした事があるのですが、
かなりの高塩分かつ冷蔵保存でも、一定時間を過ぎると乳酸発酵が進み、
余計な酸味が出るようです。

様々な発酵菌と熟成体系

 本動画テーマの熟成チーズも、乳酸菌の他に様々な種類の微生物を働かせます。
ウォッシュチーズのリヴァロはリネンス菌がチーズの外皮をねばねばに分解し、
納豆様の匂いを放つ事から、納豆菌の親戚という情報もありますが、
ヒト常在菌由来で体臭の原因菌の繋がりとしては、くさや菌が近いと思われます。

※この発酵は熟成チーズ全般で見られる

 くさや菌は魚の菌が漬け汁に移り、
その中で耐塩性を身に付けたものが生き残ったと思われます。
同属のジフテロイド菌は体臭の原因菌となっています。

 ホンオフェは韓国のガンギエイの刺身で、
エイ(板鰓亜綱、サメの仲間)は全身に尿素を含む為、
アンモニア臭が強い事で知られています。
こちらは体内の微生物により、一時的に急速な自家消化のような発酵が進みますが、
余りに高いアルカリ性が殺菌作用となり、刺身として食べられるようになるそうです。
つまり、キムチの乳酸発酵とは逆の事をしている訳です。

動画本編

おさらいパート

メモ:チャールズ・チャップリン

 動画で紹介したチャールズ・チャップリンは20世紀に活躍したイギリス人俳優です。
「無声映画のスター」としての印象が強いですが、現代のトーキー映画が主流となった
1930年頃には、既に40代に差し掛かる年齢でした。

 その後、当時活躍していたアメリカが第二次世界大戦の参戦ムードが高まると、
反戦映画を作っていた彼は世間の目の敵とされ、
1952年にはアメリカを追放され、その後は永世中立国のスイスで晩年を送りました。

 この当時のアメリカは今よりずっと保守的で、
「ヘイズ・コード」による実質的な検閲が強まり、
それは1968年に至るまで続いたそうです。
「愛国的」「勧善懲悪」「家族愛」という伝統的なモデル・アメリカ人のイメージは、
この当時に形作られたと言えます。
チャールズ・チャップリンは、
アドルフ・ヒトラーとタメ(何と、生年月日は4日違い!)でありながら、
現代の「カウンターカルチャー」を先取りしていたと言えるでしょう。

 現代日本に例えるなら、日本語や日本の文化を完全にマスターした外国人タレントが、
国民的人気を獲得。
その人物が、次第に“外から見た日本社会の矛盾”を語り始めた時、
人々は彼の勇気を讃える以上に「異邦人によって内側の枠組みが壊される」という
警戒感・嫌悪感を覚えます。
彼は、そのような同調圧力に屈するよりも、自分の主張を通すタイプだったので、
遂には業界の重鎮の不興を買ってしまいます。
すると、一般人までも彼の私生活をほじくり返し、人格まで攻撃し始め、
終いには彼を起用したテレビ局関連のSNSまで炎上するようになり、不買運動に波及。
完全に業界を干されてしまう―

 世の中の恐らく大多数は、主体的に体制を賛美しているのではなく、
「集団から孤立したくないから、仕方なく体制に従っている」だけと言えます。
このような「カウンターカルチャー」が嫌われるのは、
「金持ちが道楽で、規則からはみ出している所を見せ付けている」と、
同調圧力側からは否応なく、そう見えてしまう所にあります。

 これは、本来は一般人を縛る制度に向けるべきルサンチマン(憤怒)ですが、
①集団から孤立する事を恐れた人が、
比較的安全な側(改革側)を非難する「置き換え」の心理、
②「自分の生き方の失敗」を照らし出される痛みに対する「アイデンティティの揺らぎ」
③自由を持つ他者への嫉妬など、複雑に作用していると言えます。

 しかし、彼自身はアメリカという国家の運営、
祖国であるイギリスの国民というアイデンティティに関心を持たなかったとされます。
チャップリンの主張は、どの立場からでもないチャップリン自身の主張であり、
我々「現代新人類」に通じるものがあります。
いや、現代人も、一人一党は許されない。許されても、主張が通る事はない。
それは、人が義務教育を学んで直ぐに、本質的には理解出来得る事でしょう。
だからこそ、委員会を作り、
主体的に行動する前に「責任を他人に委任する」事を先に覚えさせられるのでしょう。
(もっとも、私の頃は少子化の進んだ小さな小学校で、嫌でも、
何かの班長を任される方が多かったと言えますが…。)

 保守的な人からすれば猶、責任の伴っていない、
道義的ではない主張と取られたでしょう。
現代日本でも、十分にあり得る話ではないでしょうか…?

動画素材出典

キャラクター

イラスト

SITE : COCOON
MASTER : 八色いんこ

キャラクター・ヴォイス

音声:VOICEVOX
Characters:
・春日部つむぎ
・四国めたん
中国うさぎ

テロップ等

テロップ、台詞枠:テロップ.サイト
黒板:OKIMONO

地図

地図:Google Earth(Image © Google, Maxar Technologies, 2025)

画像および写真

画像生成:ChatGPT(OpenAI / DALL·E)
画像生成:Google Gemini

使用ソフト

ソフト:饅頭遣いのおもちゃ箱

参考書籍

人とミルクの1万年(岩波ジュニア新書) / 著者:平田 昌弘