おこめのさわた
お米マイスター
大仙市大曲駅前、花火通り商店街でお米とお土産の店を営むお米マイスター
肩書には、花火鑑賞士、大仙市おもてなしマイスター、理容師免許・乙4危険物取扱者免許を持つ。「ごはんだけ食べてこんなに大きくなりました。」と語る楽しい店主。
花火通り商店街だから花火はね、見えるんですよ
花火はね、実は隣の駐車場から見えるんです。
お客様がお店にいらしても、大会提供花火のときは、まず今いいから、この花火だけは見たほうがいいって言う。せっかくなら、それだけ見ていけ!って。
(大会提供花火とは、大曲花火大会の最高の見どころ。音楽と花火のページェントは全国でも評判)
どうして、あれ見ないで帰るんだろうと思うもんね。通の人からは怒られるかもしれないけど、それだけ見て帰ればいいのにとさえ思う。
大会提供花火のときは、商売そっちのけで花火優先に案内してしまう。
最初は理容師だったんですよ
ずっとここに生まれ育ったんだけど、学校卒業してすぐ、東京で理容師の専門学校に入って、住み込みで働きながら理容師目指してました。
3年間東京にいて、地元に帰ってからも理容師やってました。
そうそう!床屋さん。
この店は父と母でやっていた店です。
父が居たときに冬場だけ灯油の配達手伝ってたんですよ。私も、人生ごたごたがあって、ちょっと体壊してしまって、理容師出来なくなっちゃったもんだから。
その頃、父が病気になってしまって、わたしが手伝いに来てほんの数年後、急に亡くなってしまった。
それで、今は母が継いでいる形で、母と私が一緒にがんばってる形なんです。
ダットサンの車で灯油配達を手伝ってました
最初、シフトレバータイプのマニュアルって運転したことなかったから。そもそも、オートマしか運転したことない、車で5分以内くらいのとこしか通勤したことない。
灯油ローリー車って、めちゃくちゃ怖くて、後ろも見えないし、雪道にはまればはまるし大変だった。 すごいボロのダットサン車で、近所の人に「お前んちの車、バラバラになるんじゃないか?」とかいわれてた。
家の中に居てもうちの車通ればわかるらしいんです。「今、通ったべ。」なんて言われてました。
信号待ちしてるとお客さんが、話しかけてきてくれるんですけど、窓がパワーウインドウじゃなくって、これだから(と言って、右手をぐるぐる回して窓を開けるしぐさ)・・・
ブレーキ踏みながら、窓のハンドル回すの無理だから!手を振りながら「ごめん、ごめん」って謝っていた。
そのダットサンも、部品がなくなったり、ついに本体も生産終了になってた。
それでも、愛情込めて錆止め塗って手入れしたんです。
錆止め塗った半年後、走ってたら、なんか音がおかしいなーと思って、ついに、タイヤが横になっていた。
イメージ的には、バックトゥザフューチャーのデロリアンⅡ。あれの一か所だけタイヤが横向きになってしまったバージョン。(笑)
それで、うち灯油配達やめました。
お米マイスターは、日本のごはん文化を広め未来につなげます
お米マイスターは、お米に関する仕事をしている人、したことがある人が取ることができる資格です。
日本のごはん文化というのは、健康的だし、国産米を国内消費しようというかんじで、日本の食文化を家庭からはじめて、未来へとつなぐ資格です。
三ツ星お米マイスターは、お米に関する幅広い知識をもって、米の特性やブレンド特性を見極めて、お客さんにアドバイスすることができます。
たとえば、お客さん来た時に、「こういう米が好みです。」と言われれば、「じゃあ、この米が合うんじゃない?」とおすすめできます。
お土産で人気があるのは、いぶりがっこ。ダントツでNo,1
いぶりがっこは全国的に有名で、都会の人も召し上がられますものね。都会の居酒屋では、クリームチーズ塗って、お皿に3枚くらいのって出てきますもんね。
ここ秋田だと、お茶っことどうぞってやるけど、東京あたりではおしゃれなかんじですよね。うちから仕入れてくれればいいのに。
うちでは、いぶりがっこは2社製品。今ここに並んでいる昔から取り扱っているものと、さくら食品さんのもの。
がっこ(漬物)の好みは人によっていろいろあって、お客さんに商品説明するのにどう伝えればいいのかわからなくって。
「しんね」ってなんて、表現します?「こっちは、しんなくて、こっちはしんなくないです。」
なんて表現すればいいんだろう。嚙み切れないというとイメージ悪いし。
わたしは、しんねーがっこ(歯ごたえある漬物)が好きで、この製品すすめています。そういうもの苦手な人にはさくら食品さん。歯切れがいいほうがおすすめです。
そのほかには、洋食屋バンフィールさんのドレッシングがおすすめです。これは、わたしのほうからお店にお願いして置かせてもらってるの。おいしいからうちの店に置かせてくださいってね。シェフの手作りです。
これはね、買った人みんな「おいしい」って言う。
スタッフ「ご飯に合う商品はここでなんでもそろいますね。」
はい、わたし、自分の好きなものしかおすすめしないから(笑)
酒飲みの口ですけどね。置いてあるのは、9割がたはおすすめ!
「ありがとう」「よかった」、こっちが買ってもらっているのに、お礼を言われるのはうれしい
この仕事のやりがいは、ありきたりかもしれないけど、「うわー、よかった。」「ありがとう。」と、言われると本当にうれしいです。買っていただいてお礼を言われるうえに、野菜とか果物とかいただいたり
「悪いねー、なんぎかけるねー(苦労かけるね)。」とか言われてお菓子もらったり、ありがたいです。
県外の方からも、郵便振込用紙の備考欄に、「ありがとうございました」と、ちょっとした一言を書いてくれる方もいらっしゃるんですよ。「以前購入したTシャツがすごく気に入ってます」と書いてあると、うれしいですね。
SNS発信で顔出しや名前を出すなんて、商売してなかったら、絶対やんねがったです
そもそも私、SNSでネットに顔出しするなんて恐ろしいなぁと思ってた。商売してなかったら絶対やんねがったです。けれども、慣れた。もういいよ、別に知られて困るものはねーやと思ってる。
もし、わたしが髪型変えたら、誰だかわからなくなる人がいっぱいいると思いますよ。メガネ外してストレートヘアーで歩いていたら、気が付かね人いっぱいいると思う。
もともと人見知りだったんですよ。30くらいまではね
あまりね、理想とかはないんですよ。わたしは、何でも楽しめるタイプなので、基本的にね。
良ければ良いように、悪くても悪いなりに楽しめるからね。よく人からは「お前はおおざっぱだおな。」とか、「お前なば、何でもいいものねー。」とか、言われるものね。
でも、本当は人見知りだったんですよ。
亡くなった父の代わりに商店街の集まりに行っても、引け目感じちゃってね。商店街の先頭いっている人たちはバリバリやってる人たちだから、「わたしはここに居ていいのかなぁ。」と思ってました。
最初は、商店街のベテランさんたちの言っている意味が分からなかったですもん。仕事の話とかは、ちょっとランクが上の話してる。規模だけじゃなく、言っていることの深さみたいなものが違います。
商品開発したりとか、ちょっと雲の上の人みたいな感じだったのね。 すごいですよ、みなさん。やっぱり、お店も元気だもん。
今の目標は『人の輪に入る』
ここ2~3年くらい、商工会の青年部に入ったりし、商店街の集まりもまめに行くようにしてます。
最初は、引け目感じて居場所がなかったんですけど、今では全然平気。普通に居て大丈夫。もう、じらっとして(平気な顔して)るんです。
黒沢時計さん、つじやさん、履物の加藤さんとかの先輩がたのお店も元気でがんばってる。
町としては、昔のように人は歩いていないけれども、何かイベントやるとかコラボするとか、お店は活発にがんばっているよ。
インテリア用品のミンカさんでは、朝の開店1時間前から、お客さん並んでる時がありますよ。
カネトク酒市場さん、あのお店では自社ブランドのワイン出しているんです。山ぶどうワインで、そのラベルは店主の娘さんの顔のイラストです。それを、ミンカさんが鉛筆で描いているの。
「小公子スウィート」で検索すれば出てくると思うよ。
『おこめのさわた』も、もうちょっと頑張りたい。わたしの好きなものとこだわりを入れて、
お客さんが「なんとなくほっとするな。」「なんとなく楽しいな」って言ってもらえるようになればうれしいです。
スタッフ「今でも、十分楽しいですよ。」
いやいや、まだまだ・・・
そう言っていただけるのはうれしいんですけど、もうちょっとね、もうちょっと頑張る。
人生の一曲【エミネムのルーズ・ユアセルフ】
人生で一番きつかった時に、自分のテーマソングとしてしていた。
白人のラッパーで貧民街生まれ。ラップって普通黒人じゃないですか。そんな中で白人が出てきてステージに立つんですよ。「もう膝ガクガクだ。」とか言いながらも、「今はチャンスを掴むときだから、やるぞ!」という感じの歌です。
わたしが、「あーもう怖いな。」「やりたくないなぁ。」と思ったときは、わたしの中で流れていました。
次の人紹介 もう、みんなをめちゃくちゃ紹介してーなー
もう、みんなをめちゃくちゃ紹介してーなー。
次の紹介は、超悩んだんだよ。みんなを紹介したくて。
その中で、レディースショップKONNOさんかな?
今野さんって、おしゃれだし、あの方はあの方でおもしろいと思いますよ。お店も素敵だから、ぜひ見てほしいです!