こんにちは、『にっちDEまにあ』です。
『絵コンテから完成!CMムービー』第2弾。
今回、映像で表現をするテーマは『それは滑走する書き心地。』です。
映像の設計図である絵コンテをもとに、30秒というCMの中でどう具現化するか。
絵コンテからボールペンの滑らかさをどう引き出し、視聴者に体感させるか。
その具体的な手法を、今回は前回より一歩踏み込んでまとめました。
■ 絵コンテ(設計図)に基づく演出プラン。
今回も、構成や具体的な指示が盛り込まれた絵コンテをもとに、
それに沿った内容を私が撮影していくという進め方を、2人で行いました。
演出コンセプトは、
「ボールペンでイラストを描く工程を、フィギュアスケートのように流れる動きとして表現する」
ことです。
文房具のCMにありがちなスペック紹介ではなく、
ボールペン最大の魅力である「滑らかな描き心地」を視覚的に印象づけることを命題としました。
【設計図:全4ページの絵コンテでの演出要約】

・静から動への切り替え
シーン1では、始まりの静寂をスポットライトで表現しています。そこに「死の舞踏」が
流れ出し、シーン2ではペン先とノックのカットが、「CMが始まる瞬間」を強く印象づけます。
・動による印象
ペン先の動きに「右から左へ滑る」「手前から奥へ一気に抜ける」といった方向性を与えることで、
視覚的に「舞う」ような印象を生み出します。
これにより、ペンの動作を単なる操作ではなく、印象に残る演出として成立させています。
・情報の小出し
シーン5や11のように、全体像をあえて見せないカットを挟むことで、「何を描いているんだろう?」
という興味を引きつけ、ペン先の動きをより注視させる効果を狙っています。
■ 30秒CM完成。
絵コンテが、どのようなCMとなったのか。
さっそく完成した映像をご覧ください。
『それは滑走する書き心地。』30秒CM。
■ CM完成への軌跡。
いかがでしたでしょうか。
つぎに、仕上がった映像の裏側にある「絵コンテからCM完成まで」の試行錯誤。
そこに込めた狙いや想いを、もう一歩踏み込んでお伝えします。
・音楽を「設計」の一部に組み込む
使用したBGMはサン=サーンス作曲の「死の舞踏」です。
絵コンテには「バイオリンのリズムに合わせて表示すること、
読めるかどうかの視認性は二の次でいい。」という、感性に訴えかけるための注釈があります。
情報として「理解」させるよりも、リズムの心地よさを「体感」させることこそが、
「なめらかなペンだ」という印象を記憶に刻む近道だと考えました。
・「ペン先の自由」を可視化する
シーン12で瞳を描き込むカットは、絵コンテの中でも特に強調したポイントです。
滑走するような動きから、繊細な描写へと切り替えることで、スピードと細やかさを
同時に表現できることを直感的に伝えています。
この一連の演出が、CM全体に説得力を持たせるよう工夫されています。
・撮影現場で生まれた臨場感
実際の撮影では、絵コンテ上の「カメラ固定」としていた箇所を「手持ち」で撮影し、
動きのある画を取り入れました。
また、冒頭や最後のスポットライトのようなライティングでは、白い紙の上でペン先が
浮かび上がる演出にしています。
■【検証】編集時でのフィルターの有無について
さて今回は、撮影時にはフィルターを使わず、素材そのものの色味を活かして映像を収録しました。
その映像を使って、編集時にフィルターで着色すると、映像の雰囲気や印象がどれくらい変わる
のかを比べてみました。
同じ映像でも、色味やトーンが変わるだけで、作品の雰囲気は大きく変化します。
フィルターの有無によって、見ている人が受ける印象がどう変わるのかを、実際の映像や画像
を使って検証しています。

【フィモーラでのフィルター画像】右回り順にシルバースクリーン、ビンテージ、魔術、
ムービーの場合(C)Y.K/M.T/MIRAI WORK
■ フィルターを使ってみた感想。
編集時にフィルターを加えることで、同じ映像でも雰囲気が大きく変わり、とても新鮮に感じました。色味やトーンの違いだけで、作品の世界観や伝わり方がここまで変化することに驚きました。
また、着色表現を工夫することで、落ち着いた印象にも、幻想的な雰囲気にも仕上げられることが
分かり、表現の幅が大きく広がると感じました。
今後は、作品のテーマや伝えたい内容に合わせて、より効果的なフィルターの使い方を工夫して
いきたいと思います。
■ 最後に。
締めくくりのコピー「文字もイラストも思いのままに。」には、単なる筆記具としてのボールペン
ではなく、書く喜びそのものを届けたいという願いが込められています。
その想いを形にするための設計図として、絵コンテがあったからこそ、迷うことなく最後までCMを
撮り切ることができました。
さらに、描く楽しさをそのまま映像に閉じ込めることができたと感じています。
今回はこの辺で、またお目に留めていただきましたら幸いです。
