現代のみらいワークで働くiTiくんの質問に、ファンタジー世界からやってきた冒険者のベルセルくんが答える回だよ。
今日はどんなおはなしをするのかな?

↑ iTiくん。仕事で記事を書いている。

↑ベルセルくん。異世界ではSSSランクの冒険者だったらしい。
【お題】ギルドってなんだと思う?

ねえねえ、ベルセルくん。ファンタジーで頻出する『ギルド』ってどんな場所なの?
Web小説とかだと、冒険者が集まって、免許もらったり、依頼受けたり、お酒飲んだりする場所ってイメージあるけれど

そうですね、私たちの世界にある『冒険者ギルド』と呼ばれるところでは、そのとおりです
でも知っていますか? あなたの世界にもギルドと呼ばれるものがあったのですよ

へえ。冒険者の酒場みたいなのが実際にあったんだね

それが違うようなのです
あなたの世界のギルドは、冒険者の『集会場』ではなく、労働者の『組合』の原型にあたるようです

『組合』の原型?

はるか昔にあった『利益や権利を独占する同業者組合』
それが、あなたの世界のギルドだったそうですよ

独占なんて、夢もないし、おだやかじゃないなぁ

おだやかでないのはこちらの世界もおなじです
創作で描かれるような、夢あるものではないですよ(笑)
【お題】冒険者のギルドって存在するの?

僕たちの世界にも冒険者は存在しているけれど、冒険者のためのギルドも実在したのかな?

あなたの世界にも冒険者がいるのですね
ならばギルドがあってもおかしくはないですが……しかし、そちらにはモンスターはいないのでしょう?

モンスター? 熊とかの獣ならいるけれど

獣害の類に対抗する者は『狩人』ですね
私たちの世界ではモンスターの脅威に対抗する者が『冒険者』と定義されます
冒険者という名は同じでも、実際には違う者を指すのでしょう

うーん。『マタギ』や『害獣駆除業者』も違うなぁ
こっちの世界の冒険者は、登山家だったり、開拓者だったり、スリルを味わいたい人だったり、定義がとにかく広いんだ

ふむ
少し話は変わりますが、私たちとあなたの世界のギルドには共通点があります
それは『職業』、つまり公的に認められる存在を支援する機関ということです

社会に認められないとダメなんだね

はい。つまり公益をもたらす開拓者や探検家ならば、それらを支援する機関たるギルドの存在も十分にありえたでしょう
そちらの世界でいう『冒険者』は、もしかしたらそこに集まっていたのかもしれませんね
おわりに

今日はありがとう、ベルセルくん

いえいえ。また聞きたいことがあれば、いつでもお話しますよ

あ、じゃあ早速なんだけど
ベルセルくんの職業って冒険者なんだよね?
いつも着てる熊の毛皮は防具的な?

いえ。これは本業の制服です

本業? 冒険者は副業ってこと?

はい。本業は狂戦士です

えっ?

えっ?
今日の二人は『ギルド』について、たくさんおはなししてくれましたね。
ではまた次回。