
こんにちは!『にっちDEまにあ』です。今回もよろしくお願いします。
いきなりですが、皆さんはこの頃ラジオを聴きますか?
その放送はAMで聴いていますか?FMで聴いていますか?
実はAMラジオ放送の秋田県と北海道の民間放送局以外で少しづつ聴こえなくなるのをご存じでしょうか?
また、NHKの第2放送も廃止される予定なのもご存じでしょうか?
実際、すでにお隣岩手のIBCラジオでは一部の中継局で運用を休止されているそうです。
出典 総務省HP
https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ictseisaku/housou_suishin/am_station.html
理由は国の施策により、AMラジオ放送からFMラジオ放送への切り替えを実施することにより民間事業者の経費を削減することが目的との事です。
なんだFM放送に切り替わるならいいじゃないかと、いう方もいらっしゃると思いますが、AMラジオの特性は昼、この横手周辺ですと秋田の放送以外は岩手や山形の放送がかすかに聴こえる程度です。ただ夜になると季節や時間帯によって、遠くは日本ですと九州宮崎あたりまで、強力な電波を出している海外ですとロシア、韓国、北朝鮮の放送まで聴こえると思います。
その昔夜遅く、ラジオのチャンネルを回すと遠く関東の文化放送やニッポン放送をキャッチして、オールナイトニッポンなどの深夜ラジオを楽しんだ方も多数いらっしゃると思いますが、私もその一人です。
実はAM放送や短波放送(日本ではラジオたんぱ)は、昼間より夜間に遠くの放送局が聴こえます。
受信地と送信地を結ぶ地域が、昼間より夜間になっているほうが電波がよく飛び、受信できる可能性が高いためです。
夜間に聴こえる理由。
理由は太陽が沈むと、地球の上空高度70~85km以下の領域にあるAM放送や短波放送を吸収するD層と呼ばれる層が消えるため、そのさらに上にあるAM放送や短波放送をよく反射するE層、F層(90~1000km)へ電波が届きやすくなり反射角度がより大きくなるためと言われています。

赤と白の鉄塔が特徴の秋田市茨島ABSラジオの送信アンテナ、見ての通り広大な敷地が必要である。ちなみに横手駅西にもNHKラジオ第1放送の送信アンテナがある。
また、夕方や朝方の時間帯、つまり『昼間と夜間との境目の部分』では、より遠くからの電波が反射されて、思ってもみない遠くの局が受信できる現象が起こるそうです。
しかしながら、FMラジオは特別なことがない限り、遠くの放送を聞くことができません。
つまり、東京や大阪の放送を聞くことが不可能になるということです。
いやいや、携帯のアプリで『ラジコ』があるではないかとおっしゃる方もいますが、地元のラジオ局以外を聴くにはラジコプレミアムに加入し、月額385円を払わなければ聴くことができません。
現状2028年秋以降、県外の民間放送を無料で聴くためには地元ABSラジオでのJRNとNRN(関東圏TBSラジオ、ニッポン放送、文化放送)からのネットワーク受け番組を聴くしか選択肢がなくなるということです。
また、NHK第2放送も2026年度で廃局が決定しています。
出典 東京新聞
https://www.tokyonp.co.jp/article/284578
ただし、ABSラジオと北海道の民放ラジオ局はFM転換実施に参加しない方針を示しており、かろうじて聴くことができるとの事。
県内で受信可能なAMラジオ放送は2028年秋以降、NHK第1放送、ABSラジオの2局のみになる予定です。
出典 インプレスHP
https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1566077.html

FM放送局送信アンテナの例。送信出力の違いがあるので一概には言えないが、テレビ放送電波塔に付随している場合が多い。
FMラジオは原則遠くの放送を聴くことができないため、横手市内ですと横手かまくらFMが明瞭に聴こえますが、湯沢にアンテナがあるFM秋田、NHKFM、FMゆーとぴあですとカーステレオでかろうじて聴こえるかな?という状況です。
もし、車にAMラジオのみ受信可能なカーステレオの場合、県外に出る場合2028年秋以降は、NHK第1放送しか聴こえないといったことも現実味を帯びてきました。
もう一つのお楽しみ。

AMラジオ放送を深夜に聴く楽しみは他にもありました。
各放送局には何日何時にどのような放送をどの周波数で聴いたかを報告をすると、ベリカードという受信報告カードがもらえます。(ただし、昨今ニッポン放送が今年の3月に発行を終了するなど廃止の方向にあるようです。)
中学生のころ深夜にラジオのダイヤルを回すと思いもしない放送局を聴くことができるため、宮崎の放送局を受信し、カードをいただいた事を懐かしく思います。
また、秋田には全国で4局しかない最大出力500KWのNHK第2放送の中継局があります。
外国語放送電波の混信被害の軽減と難聴の改善を図るため、秋田はその中で最初に増力が行われた局となったそうでなくなることは非常に残念です。
出典 Wikipedia NHK秋田放送局より
https://ja.wikipedia.org/wiki/NHK秋田放送局
まとめ。

テレビはアナログからデジタルへ、
ラジオはAMからFMへラジコへと時代の流れなのかもしれませんが、私はアナログのほうが人間的なのではないかなと今、レコードやカセットテープが静かなブームとなっていることを思い、考える次第でした。
皆さんはいかがでしょうか?ではこの辺で、またお目に留めていただきましたら幸いです。
久々に秋田市茨島まで遠征してきましたが、やはり楽しいですね。
秋田放送茨島ラジオ送信所看板
JOTRあきたほうそう 出力5KW AM936KHZ


ABS秋田放送茨島ラジオ送信所看板